はじまりと開発背景
私たちRoom in Roomの冒険は、現代の生活空間に潜む一つの疑問から始まりました。
「どうすれば限られた空間を最大限に活用できるか?」この問いに答えるため、私たちは高強度ダンボールという素材に目を向けました。
軽量で安全、さらには環境に優しいこの素材は、アメリカ軍が木材の代替として開発したもので、その強靭性と防水性に魅力を感じました。特に、重い木製パーティションに代わる、移動しやすく設置自由度の高い解決策を模索していた私たちにとって、まさに理想的な素材でした。
チームの結成
製造チームは、ウッドサークルの江頭代表を中心にウッドサークルの制作現場責任者の河野達也。
一級建築士の小林裕志、マーケティングのプロである岩間哲士、
そしてNICU看護師と保育士の経験を持つ古賀美和が加わり、多彩なバックグラウンドを持つメンバーで構成されました。
私たちのミッションは、子供でも安心して使える、社会に優しい製品を作り出すことでした。
開発プロセス
開発の過程では、安全性と利便性の追求に苦労しました。
釘を使用せず、組み立てのしやすさを重視する設計は、ダンボールの特性を最大限に生かしつつ、その弱点を補強することを要求されました。多くの試行錯誤を重ねる中で、組み立てやすく、かつ強度の高い製品設計を完成させることができました。
完成への道のり
開発途中、木材やプラスチックに代わる選択肢として、本当に高強度ダンボールが最適かどうか、疑念を持つ瞬間もありました。しかし、私たちの目指す目標、つまり地球に優しく、環境負荷の低い、使い終わった後にゴミを出さない製品を作るという強い信念が、私たちを前に進ませました。そしてついに、Room in Roomが誕生しました。
販売戦略
私たちは、ただ安いだけの製品を市場に投入するのではなく、その本質と社会的な影響、環境への配慮を消費者に伝えることに重点を置きました。製品の魅力とその価値を正確に伝えることで、社会からの共感と支持を得ることができました。またSDGsにも意識をした製造プロセスをとっており、下記のSDGsナンバーをベースにして開発しています。
SDGsへの貢献:健康と福祉の向上、持続可能な消費と生産
当社の製品は、SDGsの目標3「すべての人に健康と福祉を」、目標12「つくる責任つかう責任」を基軸に開発されました。高強度ダンボールを使用することで、環境に優しくリサイクル可能な製品を提供し、持続可能な消費パターンを促進しています。また、プライバシーと集中を支援するデザインにより、すべての人の健康と福祉の向上に貢献しています。
お客様の反応
販売開始後、幼稚園、病院、介護施設からの採用が相次ぎました。特に家庭での利用も増え、受験生の集中空間として、またデパートの休憩室や事務室としての活用例が急増しています。兄弟がいる都心の家庭では、1つの部屋を効率的に2つの空間に分ける手段として、またカプセルホテルのようなプライベート空間の提供として、大変な好評をいただいています。
Room in Roomは、ただの製品ではなく、新しい空間の可能性を広げるツールです。これからも、私たちは社会と環境に優しい製品を通じて、人々の生活を豊かにするために努力を続けてまいります。
年月 | 出来事 |
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2023年2月 | プロジェクトスタート。市場ニーズとダンボールの素材についての調査開始。 |
2023年3月 | 製造チーム結成。各分野の専門家が集結。 |
2023年4月 | 初期コンセプトの検討開始。高強度ダンボールの可能性を模索。 |
2023年5月 | 初期デザイン案の作成と初めてのプロトタイプの試作。 |
2023年6月 | プロトタイプの安全性と利便性に関する内部評価。 |
2023年7月 | 設計の見直しと改良案の策定。 |
2023年8月 | 株式会社子供の居場所研究所設立。 |
2023年9月 | 改良したプロトタイプの製作とテスト。 |
2023年10月 | 市場調査とターゲット顧客のニーズ分析。 |
2023年11月 | 製品仕様の最終確定と生産準備。 |
2023年12月 | サプライチェーンの確立と生産パートナーとの協議。 |
2024年1月 | 生産ラインのセットアップと最初のバッチ生産。 |
2024年2月 | 製品パッケージデザインの決定とマーケティング資料の準備。 |
2024年3月 | Room in Room完成。製品ローンチと市場への販売開始。 |